礼門屋
2016年03月25日
催眠人形~終わらないお人形の快感を、あなたの望むままに~
2016年03月に発売されたサークル礼門屋の作品。
以前徹底的に叩いたサークルがまた新作を出してきた。
説明文によると台本担当が元に戻ったらしい。
今月は無料の大作が1本出た以外は新作が少なくどうにも手持ち無沙汰だ。
そんな事情もあり期待を抱かずにとりあえず聞いてみた。
この作品は女の子の人形に催眠をかけられセックスする。
言葉もしゃべるし動けるんで人間の女の子とほぼ変わらない。
しかし催眠には詳しいようで冒頭にラポール構築がてら催眠の話をしてくる。
調教に近い催眠モドキをしていた以前に比べれば若干の成長が見られる。
催眠は深呼吸→凝視法→分割弛緩→カウントによる深化と進む。
深呼吸は彼女の声に合わせて腹式呼吸するいつものやつだ。
凝視法はその後に天井の一点を見つめさせ瞼が重くなる暗示が入る。
言葉使いもテーマを考慮していて多少なりとも重さを感じる。
分割弛緩は両腕→肩→背中→腰→両足→首の順に
力が抜ける、重くなると2回程度ずつ言ってくる。
有料作品の3作目で同じ言葉を連呼する誘導はどうにもいただけない。
演技も平凡で重さを伝えようとする意思が特に感じられずさっぱりだった。
カウントによる深化は10カウントアップを数えて追い込み暗示を入れる。
カウントを上に数えているのに彼女は「沈む」と暗示を入れていた。
こういう場合はカウントダウンをしたほうがいいだろう。
そういやカウントを数える前に彼女が目を開けさせていた。
何か特別なことを仕掛けてくるのだろうと思ってたのにそのまま進める。
わざわざ催眠に入りにくくしていて不可解極まりない。
ぱっと見は催眠なのだが細部がボロボロで聞くに堪えない。
エッチは彼女がキスと軽い愛撫をしてからセックスする。
シーンの3分の2近くでセックスをしていた。
しかも彼女が結構大きな声で喘ぐ。
催眠音声だとちゅぱ音や喘ぎ声はノイズと捉えられて忌避されることが多い。
セックスは3カウントダウンで挿入し彼女が喘ぎ声を上げ
軽めの感度上昇暗示を入れて3分後に10カウントアップで最初の絶頂
そこから先は間を取りながら3カウントを6回数えてそのたびに絶頂指示が出る。
ここでも1回ごとに彼女がイき声を漏らすのだが
声の出し方が叫ぶのに近く音量も大きくて吃驚する。
そんなことしたらせっかくの催眠が解けてしまうだろうが。
まあこの音声を聞いてもまず催眠には入れないからそうしたのかもしれない。
流れだけを見るとなんとなく良さそうに思えるのだが
暗示よりも喘ぎ声の方が圧倒的に多く催眠らしさがほとんどない。
彼女だけが勝手に気持ちよくなってるように思えてかえって萎えた。
セックスは二人揃って楽しまないとダメだろう。
結局ドライとはほど遠い状態で音声を聞き終えることになった。
催眠モドキからようやく催眠音声っぽい代物になりつつあるって感じだ。
催眠パートの枠組みが他の催眠音声に大分近くなってる。
クオリティはお察しだが支離滅裂だった過去2作に比べて随分ましだった。
まあ諸君に対して勧める気はまったくない。
しかし相変わらず無編集で演技がダメダメなのはいい加減何とかしてほしいものだ。
今回も声優の読み間違いが1箇所、編集ミスが1箇所あった。
無編集な時点でぶっちゃけ催眠音声と呼べない。
催眠における「間」の重要性を碌に理解してないからこういうことができるのだろう。
ってなわけで大いに不満の残る内容であった。
大手はこれの何十倍も良いものをほぼ同価格で提供している。
サークルはその事実を受け止め更なる精進をすべきだ。
出演:秋山はるる
時間:67分
属性:ノーマル
催眠:★☆☆☆☆
エロ:★★☆☆☆
コスパ:★★☆☆☆
総合:★☆☆☆☆
体験版はこちらから
2015年11月26日
催眠道化師~きみは私のオモチャなんだから♪~
2015年11月に発売されたサークル礼門屋の作品。
とんとご無沙汰だったサークルがひょっこり新作を出してきた。
前作のあまりにひどい内容に中の人も反省したのだろう。
自ら本格的な導入スクリプトと自信満々に銘打っている。
まあ作者自身がそう言っても説得力はないんだが確認までに一応聞いてみた。
この作品はマリオネロンなる淫魔におもちゃにされる。
催眠の24分に対しエッチが57分近くもあるエロ寄りの構成だ。
サキュバスが相手ならエロくなくては話にならんからな。
しかし実際はちっともエロくないから困ったものである。
催眠は漸進的弛緩法っぽい行為→イメージによる深化と進む。
3カウントの後に左腕→右腕→左足→右足の順に力を思いっきり入れ
全部やったところで一気に脱力する。
どのシーンも小まめに暗示を入れているのは評価したい。
だがどの暗示も「~してしまう」とやや否定的な言い方ばかりしているのが鼻につく。
彼女は聴き手にそうなってほしくて暗示を入れてるはずなのに
聞いていると何やらそうなってはならないように思えてくるから不思議なものだ。
その甲斐もあってか催眠時に感じられる脱力は特になかった。
深化は目を閉じたまま天井を見上げて暗示を聞く。
意識が薄れるとか彼女の声が気持ちよくなるってことをよく言っていた。
それからエッチの準備にパンツを下ろして終了だ。
直前に脱力させたのにそれを解除せず手を動かさせているのは滑稽であるな。
自らの催眠に矛盾を生んでいては誰も言うことを聞くまい。
他の作品や催眠の本を丸パクリしたような薄っぺらい催眠であった。
エッチはドライ→セルフの順に進む。
ドライは彼女が密着して玉やチンコを舐め最後にパイズリをする。
つうても前暗示と後追い暗示が長すぎてちっともプレイをしてくれない。
しかも暗示やカウントが全部棒読みときている。
丁寧にやりたいのはわかるんだがずっと饒舌では聞いてて萎える。
すべてを表現するんじゃなくかける言葉を選ぶのも大事だ。
結局彼女の面白くもない暗示文の朗読を延々と聞かされる羽目になった。
こんなもので興奮しドライオーガズムを迎えるとか無茶がある。
最後の最後に10カウントダウンで射精指示が出る。
セルフは直にいじるだけましだが流れはほとんど変わらない。
これからするプレイの内容をだらだらと語り、カウントを数え、だらだらと暗示を入れるのを繰り返す。
しかも暗示の入れ方や順番がまったく同じだから後になるほどうんざりしてくる。
これといってエロスを感じる場所もなく扱いてもちっとも気持ちよくなれなかった。
そういやセルフのフィニッシュも10カウントダウンで射精するんだが
彼女が2の後になぜか10を数えて射精のセリフを言っていた。
気になったんで台本を見てみたら「5,4,3,2,1,0」と書いてある。
声優が「1,0」を「10」と読み間違えたんだろうな。
エッチの最重要ポイントとも言える射精シーンで間違いを犯すばかりか
リテイクも出さずに商品として売り出すサークルの面の皮の厚さにはほとほと呆れる。
この一点だけでこの作品が粗悪品と言われても仕方あるまい。
何が本格的なの?ってレベルのひどい作品であった。
聞くに堪えない技術や暗示をだらだらと並べて催眠音声っぽくしている。
使われている技術や暗示は確かに催眠なのかもしれない。
だがこの作品に合わせてこれっぽっちもカスタマイズされてない。
だから催眠に入れないしエッチでも気持ちよくなれない。
3年以上の期間があればいくらでも勉強できたはずだ。
その間に他のサークルが数多く名作を出している。
それらをよく聞き、研究するだけでもこれよりずっといいものが作れただろう。
致命的なミスを平気で見逃してるし真面目に作ったとはとても思えない。
…まぁこのくらいにしておこう。
どう贔屓目に見ても値段分の価値があるとは思えない。
諸君も私と同じ過ちを犯さないようにくれぐれも注意してくれ。
出演:水谷六花
時間:90分
属性:ややM
催眠:★☆☆☆☆
エロ:☆☆☆☆☆
コスパ:★★☆☆☆
総合:☆☆☆☆☆
体験版はこちらから
2015年09月27日
催眠吸血姫 ~わたくしの家畜になるがいいのだわ~
2012年03月に発売されたサークル礼門屋の作品。
このサークルでは今のところ唯一の催眠音声だ。
そして先月やってたDLsite半額セールの対象だったりする。
セールが終わった今にわざわざ紹介してる時点でどんなものか察して欲しい。
まあ聞いたのに書かないのもアレなんで紹介する。
この作品はユフォリア・リヒュタインなる吸血鬼に調教催眠をかけられる。
出会った直後に愚かだ家畜だと言ってくるのだから人間が嫌いなのだろう。
生きるために血や精液が必要だから相手してやるって具合だ。
催眠の取っ掛かりとして重要なラポール形成を自ら放棄していることからも
サークルが催眠と洗脳を取り違えてるのがわかる。
催眠は深呼吸→分割弛緩→カウントによる深化と進む。
深呼吸は好きなペースでやらせるところにリラックスの暗示を入れ
分割弛緩は腕→肩→背中→腰→足→つま先→首の順に行い
そのつど一言二言「力が抜けていく」と言っていた。
毎度ながら分割弛緩をさせているのになぜ暗示を碌に入れないのか理解に苦しむ。
彼女のセリフがいちいち高圧的なせいでちっともリラックスできない。
〆の逆算法も10カウントダウンしてから気持ちいい、柔らかい、重いとかの暗示を入れるだけだ。
大してリラックスできてないのに複数種類の暗示を一気に入れたところで無駄である。
結局催眠に関する感覚が一切無いままエッチを迎えてしまった。
エッチはそれぞれ10分ほどをかけて吸血とオナニーをする。
吸血は右腕→左腕→首筋→右足→左足の順に唇を当て
そこが熱くなる暗示を入れてからちゅーちゅー吸う。
プレイの方向性は面白いんだがいかんせん催眠に入ってないからピンとこない。
むしろちゅぱ音を延々鳴らしてくれたほうがまだ興奮できただろう。
最後は10カウントダウンと0の連呼でドライ絶頂する。
オナニーは彼女の目の前でオナニーするだけだ。
脱いでくれたり淫語を発したりせず合図が出るまで射精を禁止される。
8分くらい自由に扱き続けたあと同じく10カウントダウンで射精する。
催眠をちょっぴりかじった人間が作ったとしか思えないチープな作品だ。
初っ端から癇に障るセリフを連発して無意識的な嫌悪感を植え付け
さらにはお世辞にも洗練されているとは言えないレベルの催眠を施している。
エリクソンもクライアントをわざと怒らせたりしてたらしいんだが
それも病状を回復するのに効果的だからという明確な意図があったからだ。
しかしこいつは単に催眠に入りにくくしているようにしか思えない。
まずは気持ちよくさせて徐々に本性を現していった方が順当だろう。
エッチは吸血に1パート割いてるところだけは評価したい。
暗示も痛みより快感を強く意識させる妥当なものだった。
シナリオ担当が商業系のエロゲーも手がけてるらしく文章はそんなに悪くない。
催眠に対する知識や技術が不足してるからダメダメになったってところか。
オナニーはまあ扱くだけなんで特に言うことはない。
ってなわけで不満が多々残る内容であった。
今は催眠音声の製作者が増え全体のレベルも上がっている。
たとえ半額になったとしても今更これを聞く必要はあるまい。
出演:誠樹ふぁん
時間:50分
属性:M
催眠:☆☆☆☆☆
エロ:★★☆☆☆
コスパ:★★☆☆☆
総合:☆☆☆☆☆
体験版はこちらから