招き★ネコ
2014年05月30日
Healing Story
2011年5月に発売された、サークル招き★ネコの作品。
この作品は「ココロに休息を 〜不安制御〜」と「イチャイチャしよ 〜活力注入〜」の
2作品が入った短編集みたいなものだ。
個々の時間が30分程度と短いからこうしたのだろう。
ちなみに後の作品ではふぁん氏が声の担当をしている。
完全に別々の作品だし全部書くと色々大変だからかいつまんで紹介しよう。
「ココロに休息を 〜不安制御〜」は聴き手の不安を抑えることを目的としている。
絡めずらいと判断したのかエッチな描写は特にない。
催眠は話を聞きながら深呼吸や脱力を行っていく。
話の内容も精神統一を狙うかのように周りの雑音に意識を向けさせたり
敢えて緊張に気を向けてリラックスを誘発するなかなか凝ったところから始めている。
その後はタイトルにもなっている不安の制御だ。
不安ばかり気にしているとプレッシャーに押しつぶされるから
とりあえず少し距離を取ってみようと言われる。
不安をバレーボールのような球体に例えてそれを物理的に遠ざけるのだ
その様子をカウントアップをしていくことで催眠的に表現している。
遠ざけた後はそのまま眠りにつかせて終了だ。
催眠だから「不安が取り除かれていく」なんて暗示をかけたくなるかもしれないが
そういうのは人間の脳の構造を考えると逆効果だ。
今回のようにワンクッション置いて向き合わせる方がずっと効果的である。
「イチャイチャしよ 〜活力注入〜」は恋人同士のラブラブな感覚が味わえる。
若干エロい表現が登場するがあまり期待はしないでほしい。
催眠は少し深呼吸をしてから全身に力を入れ
脱力のタイミングに合わせて催眠へと落とす追い込み暗示をかけている。
上の話と比べると随分とざっくばらんなかけ方であるな。
その後はイメージ誘導の形で彼女と肌を合わせている様子を描写している。
膝枕をしたりして軽く心が解れたところで
3カウントを刻んで肩を引っ張ると同時に感覚が引っ張られる暗示が入る。
ちと表現がアレすぎて私にはイマイチ掴み切れなかった。
幽体離脱的な感覚をしていけばいいのだろうか。
エッチは彼女に背中から抱き着かれて肌の温もりを感じる。
若干盛り上がってお互いに上半身裸になるからいよいよと期待してたのに
結局は再び抱き合うだけの色々と残念な内容であった。
そのまま、裸で抱き合ったまま眠りについて終わりだ。
私なら確実に襲っているだけになかなか忍耐力のある主人公に思える。
タイトル通りヒーリング効果を狙ったストーリーである。
後の話のエッチもぎりぎり18禁と言えなくもないレベルの超ソフトなやつだから
抜くぞーとか思ってこいつを聴くときっとがっかりするだろう。
だが催眠音声としてはなかなかのレベルを持っている。
それぞれに違った催眠法が使われているおかげでそのへんは楽しめるだろう。
四九氏の作品だから一筋縄ではいかないだろうと思っていて実際その通りであった。
深呼吸して、脱力して、カウントするストレートな催眠に飽き飽きしている方には
たぶんちょっとした驚きをもたらしてくれるだろう。
作品の内容を踏まえて聴く分にはそれなりに満足できる作品である。
出演:伊東もえ/誠樹ふぁん
時間:60分
属性:ノーマル
催眠:★★★★☆
エロ:☆☆☆☆☆
コスパ:★★★★☆
総合:★★★☆☆
体験版はこちらから
2014年01月01日
OFFICE SWEET PAIN~上司から受ける癒やし術~
2013年12月に発売された、サークル招き★ネコの作品。
招き★ネコというサークル名を聞くのは実に久しい。
今から3年以上前にHealing Storyを発売し
その後催眠についてはずっと音沙汰がなかった。
なんでそんな昔のことを覚えているかというと
四九発苦氏がスクリプターを務める数少ない作品だからだ。
四九発苦氏は双子シリーズの生みの親として有名だ。
双子のいいなりのシナリオも手掛けている凄いお方である。
そんな人がシナリオを担当しているのだからはずれなわけがない、ありえない。
催眠音声を知る者ならきっと目をつけていた作品に違いない。
この作品は挿し絵の男を知り尽くしてそうなエロい上司「神谷みちる」に癒される。
癒しは癒しでも大人の女性による癒しだから頭を撫でたりはしてくれない。
その代わりちょっぴり刺激的なエッチをプレゼントしてくれる。
ストレートに気持ちよくするのではなく
ちょっとしたオプションをつけているのが他にない要素だろう。
催眠は深呼吸→脱力→重さを感じる→温かさを感じる、こんな感じで始まる。
脱力と重さを分けているところはまあ面白い。
それぞれを右手、左手、右足、左足、腰、胸、頭と細かくやっていく。
なんというか随分と念入りにやるもんだなと感心した。
後半はみちるさんから体の辛いところに痛みを感じるように暗示をかけられる。
重いとか沈むとかの暗示はプラスともマイナスとも取れる内容だからいいとしても
「痛みを感じろ」とはまたとんでもない暗示を使うもんだと正直びっくりした。
人間は催眠状態に入ると無意識が顕在化するわけだが
そうなったときにもっとも強く働くのが「自分を害から守る」本能なのだ。
だからどんなに深い催眠状態に入ったとしても
「自分で自分を殺せ」という暗示に従うことは絶対にない。
催眠による暗示は防衛本能よりレベルの低い領域での意識操作に当たるからだ。
それに照らし合わせるとこの暗示がなかなか無茶に思えるのがわかるだろう。
だがそれをうまく濁しながら誘導しているのが素晴らしい。
具体的に言うと痛みを感じるのは体が回復しようとしているからで
つまり痛むのは健全な証拠、幸せへの近道だと言われる。
体の悪い部分の膿を取り除くから痛むんだよ、といったところか。
こうやって寄り道をしながら本来の暗示を埋め込んでいくのは
スクリプターの腕の見せ所だろう。
エッチはこの軽い痛みを伴う大きな快感を感じながらチクニーとオナニーをする。
チクニーはもったいぶるように触るのをとどまらせたり
触っても触れるだけで動かさなかったりと焦らす方向で進められる。
絶頂形態はドライだからチクニーはちょっとした触媒程度に考えているのかもしれない。
最後の最後まで満足に動かさせない消化不良さが逆に気持ちいい。
オナニーは9分だから大したこと無いだろうと思っていて実際そうだった。
チンコを見せて、軽くこすって、強くこすって、出す。
私としてはこの手の女性なら粗チンを罵ってほしかったのだが
この作品は癒しが目的だからか残念ながらそういうのは無い。
敢えてストレートに催眠をかけない所が魅力であり弱点な作品だ。
痛みを快感にうまく変換できればかなり楽しめる一方で
それに嫌悪を感じたら下手すると途中で催眠が解けてしまうかもしれない。
ある意味賭けなのだが誘導のレベルが高いおかげで比較的成功していると思われる。
M男な私はどっぷりと堪能できて満足だ。
M度が高ければ高いほどのめり込める作品なのかもしれない。
出演:伊東もえ
時間:79分
属性:ややM~ドM
催眠:★★★★★
エロ:★★☆☆☆
コスパ:★★★☆☆
総合:★★★★☆
体験版はこちらから