2015年06月

2015年06月27日

催眠的な彼女6月号

催眠的な彼女6月号

2011年05月に発売されたサークルスマイル戦機の作品。

月間ペースで発売する予定だったシリーズの最終作だ。
胎内回帰をテーマとした催眠を施している。
過去2作は催眠音声とはとても呼べない代物だったが
別の人物がシナリオを担当してるし、丁度6月なんで聞いてみた。

この作品は彼女に赤ちゃんになる催眠を施してもらう。
リアルで色々とお疲れの彼氏がなかなか自分に甘えてくれないらしい。
それに怒らず優しい言葉をかけるあたり献身的な女性なのだろう。

催眠はしばらく深呼吸をしてから閉眼し、指先と肩を脱力する。
催眠開始後は彼女の声が結構頻繁に左右に振られていた。
3D音響を謳い文句にしているだけあって音質が極めて良い。
耳元で囁かれている気分がたっぷり味わえた。

それからベッド→風→波に揺られている様子をイメージし体の軽さを感じる。
イメージの内容を切り替えてくるのは催眠の目的を考えてのことだ
赤ん坊になることは母親の体内、つまり羊水に浸かるわけだから
ひとまずそれに近い海の水で代用し、それから繋げようって寸法だ。

しかしそれらのイメージを客観的に言ったり「ゆらーり」と何度も言ってくるばかりで
肝心の感覚を操作する暗示をこれっぽっちも入れてこない。
ちょこちょこ言う場面も一応あるのだが言い回しがちっとも催眠を考えていない。
聴き手に対して何も働きかけてないのだから当然何の反応も得られない。

たぶんライターが催眠をろくに勉強してないんだろうな。
おかげで催眠には入れず折角のイメージが台無しになっている。
5カウントを数える最後の深化シーンも前後の暗示がなく締まらない。
催眠音声の真似事をしているだけのハリボテである。

その先はおよそ30分間彼女のお腹の中に漂い
出産されて直後にキスとセックスをする。
生まれたばかりの赤ん坊にセックスを求めること自体が滑稽極まりないのだが
ひとまずその前の説明からするとしよう。

この30分間は彼女が聴き手に自分の胎内にいることを言い聞かせ
「とくん とくん」と言って彼女の鼓動が鳴っているのを感じさせ
守られているから安心していいよと言い
ほんの短いフレーズの子守唄を唄う
これらの行為をループさせながら何度も行っている。

多少は表現を変えているのだが似たようなことをしているのは間違いない。
しかも状況説明ばかりで暗示を入れてこないから置いてきぼりを食らう。
赤ちゃんになってるのはわかったから、それがどういう感じなんかを教えて欲しい。
そう言いたくなるほど彼女は催眠らしき行為をほとんどしてこない。

最後のほうになると出産が近くなった彼女が艶かしい喘ぎ声を漏らし始める。
出産ってやつはものすごく痛いはずなのだがどうやら気持ちいいらしい。
この後エッチをしているのを見ると勃起させたかったのだろう。

エッチはキスをしてからセックスするだけだ。
時間が10分くらいしかなくエロ目当てで聞くときっとがっかりする。
ちゅぱ音を鳴らし、喘ぎ声を漏らすだけの催眠とは程遠いものであった。
最後に彼女がイキ声を上げて終わる。
絶頂指示と呼べるものは一切無い。

「本シリーズは、催眠効果を利用したM向け催眠音声作品です。」
サークルはこんなことをのたまっているがまったくの嘘っぱちである。
催眠らしきことを真似ているだけで確かな技術が欠片も見当たらない。
催眠を知らない人ならこんなものでも騙されるのかもしれない。
だが知っている人ならこれがいかに薄っぺらいものかがすぐわかる。

催眠音声なのになぜろくに暗示を入れてこないのかが私には到底理解できない。
催眠ってやつは暗示を的確に入れて聞き手の心身を誘導する行為のはずだ。
なのに彼女は状況説明にうつつを抜かして暗示をちっとも入れようとしない。
入れている場面が皆無ではないにせよ、著しく少ないから心に響かない。
催眠における暗示の重要性を少しでも理解しているならこうは作らない。

この音声を聞いていると眠くなる人がいると思われる。
だが睡眠と催眠はまったくの別物だし感覚にも明確な違いがある。
だから眠くなっても催眠に入ったと勘違いしないで欲しい。
本作で催眠に入った場合は体に大きな重感があるはずだ。
そして暗示がほとんど無いから当然のようにそれが感じられることは無い。

まあこのへんにしておこう。
これっぽっちも催眠的じゃない作品である。
テーマや見てくれに騙されてお金を無駄にしないことを願うばかりである。

出演:まきいづみ
時間:77分
属性:ノーマル

催眠:☆☆☆☆☆
エロ:★★☆☆☆
コスパ:★★☆☆☆

総合:☆☆☆☆☆


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2015年06月23日

姉妹催眠 -first anniversary-

2015年06月に公開されたサークルftnr×kuroko.ぷろじぇくとの作品。

当初は今年3月の一周年に合わせて公開する予定だったのが
何かの事情でここまでずれこんでしまった作品だ。
3月4月は社会人なら誰でも忙しい時期だし仕方あるまい。
中途半端なクオリティのまま見切り発車するよりずっと潔く好感も持てる。
全年齢向けなんだが久々の双子作品なんで早速聞いてみた。

この作品は催眠に関連するお店に在籍している姉妹に催眠を施してもらう。
姉が左、妹が右に陣取り絶え間なく話しかけながら暗示を入れていくのだ。
しかもこちらが初来店ってことで初心者向けの聞きやすい催眠にもなっている。
49氏から始まった双子が様々なタイプに派生していくのを見るのは感慨深い。

催眠は予備催眠として無意識を意識し、そいつを粘土のように捏ねるところから始まる。
無意識と意識って単語は催眠において重要な意味を持つから
その認識を明らかにし、ついでに催眠が何かをほんの少し説いてくれる。
直接的な暗示はさして入れず催眠を受け入れやすい下地作りをしているようだった。

お次は深呼吸→分割弛緩による脱力→お風呂のイメージによる温感操作へと続く。
深呼吸はいきなりやらず一旦疲れをイメージし、それが体の外に抜けるのを感じながら
脱力は利き腕→反対側→両足の順に少しずつ感覚を広げる要領で
温感操作は体が下から徐々に温まりピリピリとした痺れがくるのを感じる。

どれも催眠音声ではありきたりなものだが双子なんで印象がかなり違っている。
暗示の入れるタイミングが的確でまどろむような心地よさに包まれるのを感じた。

それから後は水の中に入り底に沈みながら催眠を強化し
3カウントで半覚醒→「おかえり」のセリフと10カウントダウンで再深化を3回繰り返す。
この前の段階でも十分な深さに入っているだろうから
回数が増えるたびに底なし沼に飲み込まれるような更なる意識のぼやけを感じる。
催眠状態にあるのを実感し、それに安心感を覚えるだろう。

過去作に比べて大人しいが精密さが格段にレベルアップしている作品だ。
催眠の「さ」の字も知らないド素人でも催眠の存在を実感できるし
そこに至るまでのコツを多少なりとも会得できると思う。
催眠音声はエロがどんなに面白くても催眠に入れなければほとんど楽しめない。
その橋渡しとして申し分ない役割を果たしてくれる。

そしてなんといっても双子をここまで堅実に仕上げている手腕が素晴らしい。
現在双子作品をまともに作れるサークルは3~4しかいない。
その中でこのサークルの双子は本家に近いものを持っている。
せっかく生まれた面白いシステムをなんとか残していってほしいものだ。

ってなわけでエロ無しでも結構楽しめる作品だ。
初心者向けの内容なんで未だ催眠に入れない人は是非聞いてみて欲しい。

出演:ftnr/kuroko.
時間:130分
属性:ノーマル

催眠:■■■■■
癒し:■■■■□

ダウンロードはこちらから
http://futakuro.x.fc2.com/



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2015年06月19日

怪しい団体のマインドセッション催眠

怪しい団体のマインドセッション催眠

2015年06月に発売されたサークルF・A・Sの作品。

洗脳催眠が一段落した後に始まったシリーズの第二作目だ。
今回もアンビエントテクノなる癒し系BGMを流しながら物語を進めている。
過去に発売された音楽を流すタイプの作品は選曲が酷すぎてどれも受け付けなかったんだが
こいつだけは専門のスタッフに依頼してるらしく催眠に適している。
音と声の両方を活用する新しい催眠音声のスタイルが確立されつつあるのかもしれない。

この作品は取材目的で怪しい団体へと潜入したフリーライターが
2人の女性に催眠をかけられ最後には言いなりになってしまう。
霊感商法なんてものがあるように催眠の技術は悪用されることもしばしばある。
だが作中では純粋に催眠を深め、快感を味わわせながら従いたくなるよう誘導している。
胡散臭いテーマに反して催眠の内容は結構正統派だ。

催眠は10分間立ったままで腕をぶらぶらさせる運動をしてから
団体に所属するお姉さんの車で本部へと向かい、その最中に催眠をかけられる。
10カウントに合わせて力を入れ続け、それから同じく10カウントで弛緩し
車の外の景色をイメージしたり車の振動を感じながら脱力する動作を行っていた。
やってることは普通の催眠なんだがシチュが珍しいから聞いてて面白い。
バックで流れる音楽にも独特な癒しの雰囲気を感じる。

それから車内で0に対するイメージを植えつけてから30カウントダウンで深化
その後本部でもう一人の女性と合流し、今度は6に対するイメージを植えつけられる。
0はともかく6までするのはこの団体が0と6を大事にしているからだ。
イメージの内容は0が頭が真っ白になる、6が浮遊感や感度上昇であった。
えらくぶっ飛んだ内容なのだが、それぞれの数字に関する素晴らしさを力説してくるからか
なんとなくそう思ってしまう魔力じみたものを感じる。

エッチは最初に2つの数字を交えたカウントで連続絶頂し
その後は2人に密着されながら暗示でオナニーをさせられる。
完全にそうとは言い切れないんだが双子っぽいシステムを採用していた。

連続絶頂は1回目が左から100カウントダウン、右から100カウントアップを同時に聞きながら
2回目以降は6の倍数を順に数えて感度を上昇させ、特定のタイミングで絶頂させる。
エロトランスのカンストにあったエッチを双子でやってる感じだな。
先ほど設定したように6を感度上昇、0を絶頂の合図として使ってくるんで
ドライオーガズムを嗜んでいる人なら連続絶頂は十分に狙える。

もう一個のオナニーは暗示で手の動きをコントロールしながら行う。
事前に射精したら団体に入ることを宣告され、そのスリルとせめぎ合いながらチンコを扱くのだ。
普通のオナニーに精神的な刺激を加えたかったんだろうな。
最後はカウントじゃなくて彼女たちの絶頂を促すセリフに合わせて射精する。

催眠音声にあまり適さないテーマを上手に纏め上げている大した作品だ。
催眠やプレイ自体は結構スタンダードなのにそれらの演出が凝っているから
聞けば聞くほど魅入られたかのようにズルズルと吸い寄せられてしまう。
物語に興味関心を抱きながら聞いたほうが断然催眠に入りやすくなるわけで
そういう点では相当に優れている一品と言える。

催眠は以前の作品にあった言葉遣いの粗さが随分と改善され
それに音楽が加わって入りやすいし深めやすくもなっている。
数字を聞いて体が反射的に反応するかは被暗示性によるところが大きいのだが
最後のプレイがオナニーなんでそれ抜きでもちゃんと楽しめる。

エッチはこちらも催眠の慣れ具合にある程度対応させたプレイだ。
私みたいに聞きまくってる人は連続絶頂でイキまくって楽しめばいいし
ドライをこれから味わうあたりの人は素直にオナニーで楽しめばいい。
射精は射精でちょっぴり背徳感があるから快感の度合いはなかなかのものである。
ニッチなテーマなのだがどのシーンも作りがしっかりしていて誰でも楽しめる。

ってなわけでかなり当たりな作品であった。
このサークルは活動を始めて1年程度しか経ってないのに成長著しい。
作風も出来上がってるし今後も良い作品をバンバン出してくれるに違いない。

出演:沢野ぽぷら
時間:74分
属性:ややM~M

催眠:★★★★★
エロ:★★★★☆
コスパ:★★★☆☆

総合:★★★★★


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2015年06月15日

ディープシャングリラ

ディープシャングリラ

2015年06月に発売されたサークル催眠日記の作品。

有料ではおよそ1年ぶりになるしさに氏の作品だ。
この前無料で公開された安眠誘導と同じく三森氏が声を担当している。
催眠傾倒でエッチは淡白なことが多い催眠日記がドライメインを謳っているのも珍しい。
品質に問題はなさそうだし面白そうなんで早速聞いてみた。

この作品は謎のお姉さんに催眠をかけられながら楽園にいる気分を味わう。
多くの人が催眠状態に入った時の感覚を気持ち良いと感じていることから
これに入ることをテーマの楽園に絡めているわけだ。
つうても一般的な催眠音声とそれほど大きな内容の違いは無い。

催眠は深呼吸をしてから30カウントでひとまず浅い催眠へと入り
それから自分の意識を白い風船に例え、3カウントに合わせて上空へと上げていく。
楽園を意識させたいのかファンシーなイメージであるな。
そしてカウントの後に心が持ち上がったり気持ちよさを感じる暗示を度々入れていた。

その後は3カウントで半覚醒、再び3カウントで催眠に戻る動作を3回繰り返す。
しさに氏にしては珍しく凝視法を取り入れてあって
目を開けたときに瞼が重くなる暗示を適度に入れてから催眠へと戻していた。
催眠の深度を計るには丁度いい目安になるだろう。
どのシーンも安定感があり、するすると引き込まれるように催眠へと入れる。

エッチは再び目を開けてから数回のカウントで感度を上昇させ
それから同じくカウントでおよそ4分間に渡る連続絶頂を目指す。
哀しみのイキ人形みたいなぶっ通しじゃなく断続的に繰り返すやつだ。
暗示を受け入れられるレベルの深さまで入っていれば
心なしか全身にジリジリとした熱さやピリピリとした心地いい痺れが走る。

目を開けているのを利用して瞬きをすると絶頂するなんて暗示も入れられる。
だがイレギュラーなタイプだしやはりメインはカウントでの絶頂になるだろう。
最後に10カウントを数えて大きな絶頂を迎え終了する。

安定して催眠に入れるんだが有料にしては随分と控えめに感じる作品だ。
催眠誘導からエッチに至るまで手堅い表現の暗示でまとめられている。
しかし有料作品に必要なぶっ飛んだ部分がそれほどないから
お金を出した期待に見合う満足感が得られないかもしれない。

たぶん無料だったら私も絶賛していただろう。
だが有料である以上は強烈な個性を持っていないと他のサークルに見劣りしてしまう。
去年の夏頃から大手を中心に奇抜なテーマの作品が数多く出ていることを考えると
もう一つ何か聴き手の目を引く要素が欲しいところだ。

まあ目を開けながらエッチするのが珍しいっちゃ珍しいんだが
この前出たキャンドルマンの瞳を覗けば熔かされると内容が被ってるんで
リリースした時期も損をしているのかもしれいな。
あっちがセルフ、こっちがドライと絶頂形式の違いでチョイスするのもいいだろう。
ドライオーガズムは結構いい感じに楽しめると思う。

ってなわけで概ね良好だがいささかパンチに欠ける作品って感じだ。
エロよりも催眠に入る気分を楽しみたい人なら満足できるだろう。

出演:三森愛乃
時間:40分
属性:ノーマル

催眠:★★★★☆
エロ:★★☆☆☆
コスパ:★★★☆☆

総合:★★★☆☆


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2015年06月11日

【女体化】ハイパー痴漢凌辱レッスン!!【”鬱”オチ版有り】

【女体化】ハイパー痴漢凌辱レッスン!!【”鬱”オチ版有り】

2013年12月に発売された、サークルエコーズの作品。

百合モノを作り続けているエコーズ唯一の男性登場作品だ。
しかも集団凌辱ときている。
ブラックなテーマを催眠音声でやるのは意外に難しい。
そこをどう料理し楽しませてくれるかに期待しながら聞いてみた。

この作品は特殊性犯罪対策部とやらに所属する新人が
催眠による性犯罪体験をして被害者の心理を理解する。
まあ実地でやらせないのは色々問題があるからだろう。
何でもありなこの業界でもやっていいことと悪いことがある。

本格的な催眠に入る前に催眠を施す理由や目的
それから集団凌辱があった事件の背景が語られる。
催眠音声ではいきなりお姉さんが催眠をかけ始める展開も少なくない。
だが催眠は事前に動機づけしておいたほうが入りやすい。
催眠にそぐわないテーマをきちんと催眠のルールに当てはめながら進めている。

催眠は深呼吸してから心の準備をする。
彼女の声は女性、そして母親はみんな女性、そして母親は産み育てるもの。
だから安心して声に耳を傾けてほしいと言ってくる。
催眠音声なんだから声に従うのは当たり前なんだが
こういう配慮は催眠を受け入れやすくする良い材料となる。
それから10カウントダウンを2回刻んで服を脱いだり心理的な抵抗を削ぐ。

お次は深化してくるのだろうと思いきや女体化が始まる。
男のごつごつした皮膚を女のすべすべのものに変え
カウントを数えながら自分の心を子供の頃へと戻していく
そして今度は女として成長させていくといった流れだ。
まあイメージ中心なんだがアプローチは悪くない。
部分ごとに容姿を変えたり変身するよりずっと女体化らしさがある。

最後に痴漢が行われる電車の様子をイメージして終了だ。
これだと深い催眠状態に入れる人はそんなにいないんじゃなかろうか。
だが女体化を受け入れさせる言い回しが催眠の弱さを助けている。
意識をはっきりさせながら女性になった気分を味わえるだろう。

エッチは何人かわからないが大勢のおっさんに取り囲まれ
最初は尻、太もも、胸などを服の上から触られる。
電車に乗り込むところは事前に済ませてあるからいきなりプレイ開始だ。
そしてプレイの様子を表現しながら痴漢への嫌悪感を膨らませる。
知らないおっさんに触られて喜ぶ女はいないから当然だわな。

しかし相手は大勢、しかも田舎の電車だから他に乗客もいない。
四面楚歌だから逃げることもできない。
そんな中体をいじられ続けていたらどうなるか。
苦しみから逃げ出すために痴漢に喜びを感じるようになるのだ。
人間の脳ってやつはそうできている。
それを暗示を使ってうまい具合にそう感じるよう誘導している。
かなり実際の痴漢に即した心理描写が行われている。

途中でオナニーの指示を受け、少しの間乳を自分で揉んだ後
トイレに移っておっさんに代わる代わる中出しされる。
チンコを挿入する際にいちいちカウントを数えるのだが
その数字によって彼らのチンコの長さを表現しているのが面白い。
全体的に早漏だからすぐ果ててしまうのだが連中はとにかく数が多い。
マンコや尻穴、最後は全身に次々とぶっかけられてこちらも絶頂を迎える。

そういえばプレイ中に流れ続ける効果音のボリュームがえらくでかかった。
ここまでしっかり描写できているのなら無くてもいいくらいなのに
煩いからセリフが聞き取りにくいし集中もしにくい。

催眠音声の中ではえらくドラマ性の高い作品である。
我々が抱いている生半可なものではなくかなり本格的な痴漢が楽しめた。
それというのもプレイに合わせて心理的にも追い詰めてくれるからだ。
このどうしようもない状況と何度も繰り返される射精がM心を盛り上げてくれる。

痴漢されるんだからMじゃないとまず楽しめない。
だがM度が高いのなら相当に気持ちよくなれそうではある。
私もいつものドライとは違った全身が泡立つような快感を味わえた。
醜い生き物に体を蹂躙され、汚される際に起こる感覚に近い。

催眠は誘導完了時には大したことなかったのだが
エッチが進んでいくにつれて妙にのめり込んでいくのを感じた。
表現がリアルでイメージしやすかったからかもしれない。
あまり見かけない催眠だが結果的に楽しめたのだからいいんじゃなかろうか。

凌辱と呼ぶにはやや生ぬるい雰囲気を感じるものの
プレイの描写や痴漢されている空気を結構リアルに味わうことができた。
珍しいテーマの作品が好きなら試してみるのもいいだろう。

出演:生田薫
時間:67分
属性:M~ドM

催眠:★★★☆☆
エロ:★★★★☆
コスパ:★★★☆☆

総合:★★★☆☆


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2015年06月07日

ヒプノホスピタル

ヒプノホスピタル

2015年06月に発売されたサークル偽薬の作品。

久々の新規サークルであるな。
なんでも1年前に録った音声をあれこれあった末に完成させたらしい。
バイノーラル録音じゃないのならさして音質に違いも出ないし
何より体験版でちょっぴり聞けた言葉責めに惹かれたんで聞いてみた。

この作品は女性だけが勤める病院でエッチな診察を受ける。
季節の変わり目で体調を崩しただけの主人公にMっ気が多分に見られるから
それを催眠を使って一気に発散させてやろうって内容だ。
寝転がった状態で罵声を受けながら足を舐めるドMなプレイが中心になっている。

催眠は深呼吸の後にこの病院をイメージする。
診察の結果とある錠剤を渡され、それを飲むのと同時に催眠が始まっていた。
つうても内容は深呼吸と軽い分割弛緩、それにカウントだからあんまり薬と関係ない。

脱力は両腕、両足、腰、尻、全身の順にごくごく軽い暗示が入る。
新規によくある暗示のボリューム不足ってやつで当然重さはほとんど感じない。
同時に行う深呼吸も新鮮な空気が入ると触れるだけで
清涼感が全身に広がるとか、心地よさで意識がぼやけるとかは言ってこない。
なんつうか暗示のターゲットが若干ずれていて片手落ちな感じがした。

最後のカウントも声やペースに変化もなくただなんとなく数えているだけであった。
演技指導を碌にしてないとしか思えないほどに声の扱い方が雑である。
催眠音声っぽく出来上がってはいるが実際に入れる人はほとんどおるまい。

エッチはまずじょうろの水をかけられるイメージをし
その部分にある理性が流れ落ちていくと暗示を入れてくる。
この先行うとんでもないプレイを乗り切るには普通の精神では無理だ。
だからできるだけ女医の命令に従いやすい状態にしたかったのだろう。
催眠に大して入れてないんであんまり意味があるとは思えない。

それから先は彼女の指示に従ってオナニーをする。
しかし催眠パートでは気のいいお姉さんだった彼女の性格が一変し
「てめぇ」とか「クズ」とかかなりきついレベルの言葉責めをしてくるのだ。
催眠音声で過去に怒鳴り散らす作品がなかったわけでもないんだが面食らった。
ドMじゃないと途中で投げ出したくなるほどに言葉遣いが容赦ない。

プレイも服を脱いでチンコを見せたら臭いと言われるし
オナニーを始めたら顔を踏んづけたり口に足をねじ込んできたりと散々である。
まあ私はこういうプレイが結構好きな人間だから楽しめたんだが
催眠音声にはまったくそぐわない内容なんでこの作品でやる必要を感じない。
いっそのこと催眠を端折ってドM向けのエロボイスにしたほうが売れるだろう。
最後はオナニーから彼女の手コキへと切り替わり10カウントで射精する。

催眠とエッチがまるで噛み合ってない残念な作品である。
催眠誘導・エッチどちらも処女作として見るなら一応形にはなっている。
だがエッチがとにかく催眠を考慮してないから催眠誘導した意味が無い。
その結果どちらを目当てに聞いたとしても中途半端な満足感しか得られなくなっている。
ひっきりなしに怒鳴られていたら催眠に入ってたとしてもすぐ解けるわな。
いい素材を持っていても料理人が下手なら美味しい飯は作れまい。

だがエッチで叩きつけられる罵声はMならきっと満足できるだろう。
女性がリアルでここまで必死に怒鳴ってくれる機会など滅多にないわけで
そういうシチュのオナサポとしてなら結構な価値があると思う。
サークルも次回以降はこのエッチを活かす路線で作ってみるのがいいだろうな。

ってなわけで催眠音声としてはいまいち、M向け音声としては合格な作品である。
見るべきところはあるんでとりあえず次の作品までは聞いてみようと思う。

出演:伊ヶ崎綾香
時間:40分
属性:ドM

催眠:★☆☆☆☆
エロ:★★★★☆
コスパ:★★★☆☆

総合:★☆☆☆☆


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2015年06月03日

瞳を覗けば熔かされる

瞳を覗けば熔かされる

2015年05月に発売されたサークルキャンドルマンの作品。

待ちに待ったキャンドルマンの最新作である。
早くても今年の秋頃だろうと予想していたんで突然の発売にびっくりした。
しかも今作は映像を観ながら聞く変わった趣向も持っている。
これだけの人気を誇りながら今なお挑戦を続ける姿勢は敬服に値する。

この作品は謎のお姉さんの目を見つめながら催眠に入り
それから彼女が提示するエッチなゲームを楽しむ。
目を開けながら催眠をかけるわけだがずっとなわけじゃない。
時折目を閉じさせて催眠に入っていく気分を味わわせてくれる。
目を開けながら催眠状態にいる不思議感覚も味わえて一石二鳥だ。

催眠は彼女の目を見つめながら暗示に耳を傾ける。
お約束の深呼吸を挟まずいきなりそうするのは凝視法を仕掛けてくるからだ。
目を開けることを意識づけてくるのもあり瞼の重さが早速襲ってくる。
その感覚を維持させながら頭がゆらゆらと揺れる暗示も入れていた。

お次は5カウントダウンで目を閉じ、4カウントダウンで再深化し
3カウントダウンで目を開け半覚醒する揺さぶりだ。
2セットやるんだがキャンドルマンだからもちろん普通のやり方じゃない。
1セットに20分もの時間をかけ、その中で脱力や温感操作の暗示を何度も入れてくる。

頭がとろけるような幸せな気分が大いに満喫できたし
体はシャツを脱ぎたくなるほどに火照って大変であった。
エッチな用語なしにここまで体を熱くしてくれることに魔術めいたものを感じる。
実際キャンドルマンの暗示は他の製作者には真似できない力が備わっている。

エッチは彼女が提示した4つのゲームを順番にこなす。
内容はチンコを握らないよう我慢する、シコらないよう我慢する
オナニーを停止する、白旗を上げるとシンプルなものばかりだ。
最終的にオナニーを始めて射精してしまったら負けになる。

だがこの勝負を難なく潜り抜けられる人間はそうそうおるまい。
彼女はこちらがオナニーをしたくなる感度強化や
金玉などルールに当てはまらない部分をいじくらせて性的快感を煽ってくる。
遠まわしにチンコをいじりたくてたまらない心持ちへ追いやるってことだ。
それらを達成するのにここでも暗示を有効活用している。

どれか1個だけ勝てばいいと彼女は言ってくるが、事はそう簡単なものでもない。
手前のゲームほど刺激が少ないから物足りなく感じるし
後になるほどクリアするためのハードルは上がる。
この絶妙なバランスが聴き手の自制心をうまいぐあいに鈍らせる。

結果、あれよと言う間にチンコを握り射精に至ってしまった。
だがやってはいけないことをやった瞬間の快感は格別のものがある。
射精の快感は言うに及ばず、脳内物質の分泌もなかなかのものであった。
単なるオナニーをここまで劇的に演出する手腕は脱帽ものである。

素晴らしい、としか言いようのない天晴れな作品である。
目を開けている時間が長くてもしっかりとした深さの催眠に入れるし
エッチもそれが解けることなく言葉に操られっぱなしであった。

調子に乗ってきつい指摘をすることが多い私も
この作品に限っては何も言うことは無い。
「恐れ入りました」と平伏し、キャンドルマンの偉業をひたすら称えるばかりである。
ここまでのものを作れるサークルは他に5指とおるまい。

久々に言わせていただこう。
「こんな記事を読んでる暇があったらとっとと聞け」と。
今年出た作品の中でトップ3には確実にランクインするレベルの優れた作品である。

出演:桃華れん
時間:120分
属性:M

催眠:★★★★★
エロ:★★★★☆
コスパ:★★★★☆

総合:★★★★★


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