2014年04月

2014年04月29日

幸せ催眠 ~幸せな世界~

幸せ催眠 ~幸せな世界~

2010年11月に発売された、サークル国屋敷の作品。

有料では1作目、無料も合わせると2作目にあたる。
今の国屋敷はマゾ犬やらの調教的イメージが強いのだが
こういう清純派な作風もどうやらいけるらしい。
癒すと見せかけて調教みたいな展開にもならない。

この作品はお姉さんに幸せを注入されて幸せな気分を味わう。
お姉さんの声は最近まったく見なくなった胡桃れみ氏であるな。
すくりぷの無料作品を聞いている方ならおそらくご存知だろう。
癒しを意識して終始穏やかな声で演じられている。

催眠は初めに1回だけ深呼吸をして体が水に浮いているのをイメージ
気持ちのいい感覚によって自然な脱力をさせてから
お姉さんの声が直接心に響くように暗示を入れてくる。
幸せになる暗示を入れる前の下準備ってところだな。

お次は水に浮かんでいる体を水中に沈めながらの深化だ。
彼女の声が心により届くように悩み事を取り除くところから始めている。
心身が水に洗われて綺麗になるとかメルヘンチックな描写がされていた。

そして10カウントダウンを刻みながらの暗示で心の扉を開放
そこへ「気持ちいい」とか「幸せ」と歯が浮くセリフを叩きこんで心を浮かび上がらせる。
最後に30カウントを数え上げて2人だけの世界に到達、沈黙法で完了だ。

カウントは途中で沈むスピードが速くなると言っているものの
数えるスピードに変化はなく常に一定だった。
声も沈むほどに間を長くしたりトーンを低くしたりもしていない。
無意識に働きかけようともせず本当にただ数えているだけである。
サークルがそういった演技指導を特にしなかったのだろう。

エッチはドライ→セルフの順で行われる。
ドライは先程の30カウントを更に50まで進めながら感度の上がる暗示を入れてくる。
頭の中が快感で一杯になる、他の事は何も考えられない
みたいなセリフをお姉さんが実に穏やかな声で言っておられた。

50まで増えた後今度はカウントダウンで地上へと上がりながら絶頂を目指す。
5カウントごとに暗示を入れていく点は丁寧で良い。
最後に0カウントを連呼するのに合わせてドライでイく。

セルフは完全フリースタイルでタイミングだけ合わせる感じだ。
こちらもカウント0で射精する。

催眠音声としてはぎりぎり及第点の作品である。
全体の雰囲気や流れは確かに催眠音声なのだが
暗示を入れるタイミングにおいて色々と問題を感じた。
具体的にはカウント及びカウント周りの表現である。

カウントは先ほども触れたようにカウントごとに数え分けをしていない。
何のためにカウントを行うのか、カウントによって聴き手に何を伝えたいのか。
そういった言葉にならない部分を込めてカウントは刻むものなのだ。
まあ実際それらをきちんと行っているサークルはあまり多くないのだが
催眠サークルとして有名な国屋敷の作品ってことで厳しく臨ませていただいた。

カウント周りは主に前後の暗示の不備が目につく。
最初少しカウントを刻んでから「カウントが進むとあなたの体は重くなる」
といった暗示を入れてくるパターンがあった。
カウントの結果もたらされる効果に関する暗示は
カウントを始める前に入念に入れておかないとあまり意味がない。
「体が重くなる どんどん重くなる 鉛のように重くなる 重くなって動かない」みたいに
カウント中の暗示は前暗示の効果を強化する目的で行った方が良いだろう。
カウント後の暗示も同様に淡白で後追い暗示と呼ぶにはパワー不足だ。

これらに問題があると肝心の催眠状態に入れないままエッチに進む可能性がある。
私はごくごく浅く催眠に入れた程度であった。
最近の作品では解消されているからこの作品特有の問題と捉えておいてほしい。

そんなわけで評価を低めとさせていただいた。

出演:胡桃れみ
時間:86分
属性:ノーマル

催眠:★★☆☆☆
エロ:★☆☆☆☆
コスパ:★★★☆☆

総合:★★☆☆☆


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2014年04月26日

洗脳催眠2-堕としてあげる-

洗脳催眠2-堕としてあげる-

2014年4月に発売された、サークルF・A・Sの作品。

今年から製作を始めたサークルであるな。
前々から少し気になっていたサークルだったんだが
1作目の説明に「実験作です」みたいなことが書いてあったからスルーしていた。
そしてこいつの売れ行きを見ている限り割と好評みたいなので今回は聴いてみた。

この作品はお姉さんに洗脳されて感覚を鋭敏にされる。
催眠に入る、浸る感覚を重視して作られているらしくあまりエロくはない。
まあ元々催眠とエロを強引に絡ませることの方がイレギュラーなんだし
きちんと書いてあるのなら別に問題はあるまい。

催眠は深呼吸と脱力から入って真っ暗な星空をイメージする。
そこで気分に浸りながら30カウントを刻んで催眠を深化する。
深呼吸と脱力はいいとしてイメージに夜空を選んだ意味がよくわからなかった。
「数字が減るごとに体が視線の先に流されていく」ってセリフの意味もよくわからないし
進め方はともかく作品にはちと合っていないように思われる。
暗示の入れ方は多少ぎこちないが形にはなっていた。

あとここで0を何度もカウントしてドライオーガズムを目指している。
つってもカウントにスピード感がまるでないし0の声もパンチが弱い。
だから追い込まれるような、せり上げられるような感覚はなかなか得にくいだろう。

お次は耳、肌、目の順に感覚を鋭敏にしていく。
耳は声の位置を小まめに動かして笑いながらその都度意識させ
肌は耳元で息をふーっと吹きかけて息の当たった部分を感じさせ
目は割とゆっくりと目線上下左右に動かして線を描かせる。

催眠音声で耳以外の感覚を強化するのは残念ながら難しいんで
ここは本当に聴き手の資質次第になるだろう。
最後の目を動かすときに催眠を深める暗示を入れているところはよかった。

エッチは彼女の声に操られながらオナニーをする。
といってもガチガチに扱く回数を指定したり寸止めしたりはせずに
ちょっとした感覚支配の暗示を入れながら気持ちよさを高めていく感じだ。
時間が7分くらいしかないし本当に扱くだけだな。
こちらも途中で30カウントダウンが始まって0で射精する。

催眠音声と呼ぶには色々と気になる部分が多いのだが
新規サークルの作品にしてはかなり出来がいいと感じた。
作者が本やサイトで催眠について勉強しているようだし
今後の努力次第ではもうちょっといい作品ができると思われる。

あとタイトルの洗脳って単語はできれば使わないのがいいだろう。
催眠と洗脳は根本的に違うわけだし、いかんせん単語にマイナスのイメージがある。
作品を聴く前の段階で悪いイメージを抱かせる表現は極力使わないのが望ましい。

催眠は深化を2段階にしているようだが個々の威力が弱い。
お姉さんの口調に緩急をつけていないのが原因だろう。
作りは催眠っぽいんだけどもうちょっと考えて作ってほしいと思った。
エッチは上で書いた以外に言うことは特にない。

にわかというか催眠を勉強していない人なら普通の催眠音声と思うだろう程度に
色々と作り込まれている作品である。

出演:野上菜月
時間:46分
属性:ややM

催眠:★★☆☆☆
エロ:★☆☆☆☆
コスパ:★★☆☆☆

総合:★★☆☆☆


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2014年04月23日

あいすくりーむになっちゃう催眠音声。

あいすくりーむになっちゃう催眠音声。

2010年8月に発売された、サークル誰得催眠製作所の作品。

誰得氏初期の作品である。
あらかじめ言っておくがまったくもってエロくない。
しかし作品のテーマがなかなか面白そうに感じたので聞いてみた。

この作品はアイスクリームになってパティシエのお姉さんに食われる。
真っ白でとろとろなアイスのイメージを催眠の気持ちよさに重ね合わせて
食べられることで意識がとろける心地よさを味わわせようって流れだ。
ちなみに最初は食われるのではなくアイスを食べる行為から始める。

催眠は深呼吸、分割弛緩の後3カウントを何度も数えて催眠を深める。
そして本題であるアイスクリームを目の前にイメージして
改めて深呼吸をしながら甘い匂いを体に満たしていく。

一旦アイスを取り下げた後、よりアイスを美味しくいただくために
室温と湿度を上げて熱い思いをさせ、すぐさま涼しい風を送って爽快感を味わう。
これはまったく逆のイメージだから軽い揺さぶり法だろうか。
こうやってアイスを食べる行為を続けながら催眠を少しずつ強化していくのだ。

で、ようやくアイスにありついて美味しいだとか幸せな感覚を味わわせてから
体が凍ってカチカチになり、それが熱によって溶けて白い液体へと変化する。
十分な催眠状態に入っていれば脳がとろけるような気持ちよさが楽しめるだろう。
かなり古典寄りだがイメージのおかげでそれっぽさが取り払われている催眠であるな。

エッチは最初に言ったようにお姉さんに食べられて気持ちよくなる。
本当にアイスになって食われるというよりは
催眠の世界の中でそれに似た感覚を得させるみたいなスタンスだ。
だから食べられたところで心と体が消えるような表現は出てこない。

最初は氷が解けて液体になった状態で二口
その後アイスメーカーのような金属の筒に入れられて固まってから
六口食べられてそのたびに気持ちよくなる暗示を入れてくる。
体全体がお姉さんの舌で包まれて撫でられるみたいな表現だから
エッチなら全身舐めが一番近いプレイだろう。
ちなみにこれといった絶頂シーンはない。

エロくない点を除けばまずもって妥当な作品である。
アイスを催眠にうまく絡めて感覚を呼び起こさせようとしているし
暗示の入れ方も概ね基本に忠実でそつがない。
序盤の分割弛緩のシーンでいちいち3カウントを刻むのが少々気になったが
それ以降は暗示中心に切り替わって声と言葉のイメージで気持ちよくさせてくれる。

エッチは元々期待してなかったしこんなもんだろう。
作者が事前にきちんとその旨を伝えてくれているし
気に入った人だけ聞いてみてね、で問題ないと思う。
改めて言うがまったくエロくない。

一時意識をぼんやりとさせてリフレッシュするための作品である。
イメージ力の鍛錬をするのに向いてるかもしれない。

出演:誠樹ふぁん
時間:60分
属性:ノーマル~ややM

催眠:★★★☆☆
エロ:☆☆☆☆☆
コスパ:★★★★☆

総合:★★★☆☆


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2014年04月20日

催眠風激甘ボイスドラマ SweetDoubleBed.

催眠風激甘ボイスドラマ SweetDoubleBed.

2012年3月に発売された、サークルEs_Labの作品。

催眠風と名乗っている作品には催眠を騙ったエロボイスが多い。
そんな中催眠音声なのに謙虚に振る舞って催眠風としている作品である。
まあどう見てもこいつは催眠音声だわな。
催眠風と言って客を騙している連中に爪の垢を煎じて飲ませたいものだ。

この作品はメイドっぽい服装のやや幼い女の子とイチャイチャする。
徹頭徹尾甘い雰囲気で聞いていて頭がとろけそうになった。
催眠も幸福感を植え付けていくあまあま志向である。
オカズ用にキャラのCGが8枚同梱されているのが催眠音声としては珍しい。

催眠は右足→左足→右腕→左腕→体全体の順に力を入れて脱力する。
次に目を閉じて一旦体が重くなったのを確認させてから目を開けて深呼吸
そしてまた目を閉じて雲の上からゆっくり落ちるのをイメージする。
なんだか脈絡がないように思えてきちんと脱力させる方向性にはなっているな。

続いて階段をイメージしながら10カウントを刻んでそこを下りる。
下りた先にはエッチの舞台となるダブルベッドがあって
移動するのと同時に意識を落としていくわけだ。
その先はキーワードを定めて半覚醒と催眠を繰り返す揺さぶり法を行いながら
彼女の声が好きになり、聞いていると幸せになる暗示をかけてくる。
各々の催眠法を作品に合わせてアレンジしているところが良い。

エッチはキス→首筋にキス→乳首舐め→フェラとえらく舐めが多い。
言葉を繋げて聴き手から感覚を引き出す催眠音声の作りとは若干違って
暗示を入れてからエロボイスのようにエッチをして
その様子を聞いて感じながら気持ちよくなるようにしている。
プレイ中はそこまで面倒を見てくれないから投げっぱなし感もあるのだが
暗示を小まめに入れてくれるおかげでどう感じればいいか迷うことはまずない。

女の子はちびっ子みたいな見た目の割にえらくテクニシャンで
こちらの体を丁寧に、そして激しく舐めて愛してくれる。
ここまでちゅぱ音が聞ける催眠音声はそうそうないだろう。
フェラのシーンでは任意に何度でも絶頂していいと言われる。

フェラの後にはセックスが控えている。
ここだけは開始前に軽く暗示を入れて後は彼女が喘ぎまくる感じの
かなりエロボイス寄りなプレイだから想像力がカギになるだろう。
最後はカウントではなく彼女の声に合わせてドライ絶頂を目指す。
まあなんだ、とにかく喘ぎ声がエロくてとても興奮させてもらった。

エッチシーンにボイスドラマっぽさを感じる作品である。
催眠導入および深化は正真正銘の催眠音声でとてもよくできていると言える。
エッチは催眠によってどれだけ臨場感が湧くようになっているかで
得られる感覚にそれなりの差が出るだろう。
描写が全体的に丁寧なおかげで妄想はとてもしやすい。

ドラマっぽさを出すために催眠音声にしては普通に会話するようなセリフが多く
そこでは現代催眠風のアプローチが行われている。
古典と現代、その両方を適材適所に配置することで
よくある催眠音声とは違う風に形作られているのが見事だ。
当然会話部分でもそれなりの催眠効果が期待できる。

催眠もエロも十分に楽しめる。
ある意味催眠音声としての理想形を持った作品である。

出演:氷室玲奈
時間:66分
属性:ややS~ややM

催眠:★★★★☆
エロ:★★★★★
コスパ:★★★☆☆

総合:★★★★★


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2014年04月17日

スンドメ

スンドメ

2009年7月に発売された、サークルエロトランスの作品。

エロトランスの有料処女作、超短時間、現代催眠、ましろ様と
様々なエッセンスが詰め込まれた作品だ。
ましろ様は最近お絵かきに力を入れているのかあまり音声作品には登場していない。
そんなわけであの声が恋しくなって選んでみた。

この作品はタイトルの通り寸止めオナニーをする。
催眠で寸止めオナニーと言えば術者の言葉で止めるものがほとんどだが
こいつは自分の意思によって止めざるを得なくなるような暗示をかけられる。
「別にイってもいいんだけど、なんかイきたくない気がする」
そういうなんだか気持ち悪い感覚を味わうだろう。

催眠は催眠に関する話をしばらく聞いていく。
催眠状態になるときの感覚はどうだとか、催眠に入ったらどんな気分だとか
聴き手の実体験を想起させるような内容だ。
冒頭で触れたように現代催眠っぽい言い回しになっている。
催眠経験者ならダブルバインドが多用されていることに気づくはずだ。

例えば「君は催眠にゆっくり入る?、それとも一気に深く入る?」と言われたら
普通はそのどちらかだと答えるだろう。
ここで面白いのが、これらの感覚を思い出すということは
自分が催眠状態に入っていることを無意識のうちに思い出すことにもなるのだ。
つまりこの質問に答えている時点で、自分が催眠に入ることを容認したことになる。
こんな感じで本人が気づかないうちに催眠へと導いていくのが現代催眠だ。
リアルで恐ろしく使えるツールだから興味のある方は本を読んでみてほしい。

催眠にかかるための障害を無意識に取り除いていった後
古典催眠のように「落ちる」を何度も重ねて深い催眠状態へともっていく。
ここだけ古典っぽくしたのは念を入れたかったからかもしれない。

エッチは初めてエロ本を読んだ時の鮮烈な感覚をイメージさせた後
手がひとりでに動いてオナニーをする暗示をかけられる。
チンコに触りたくて仕方ない、チンコをしごきたくて仕方ないと入れてから
射精感が湧きあがったら手が自然に止まると続く。
これで寸止めをする環境が整うわけだ。
あとは似たような暗示を入れながらこちらのオナニーを支援してくれる。
暗示を完了して彼女が立ち去った後、そのルールに従って思い思いに射精する。

寸止めは3回までで4回目には射精できるようになっているから
そこまできつい思いをすることはないだろう。
そもそも時間が驚異的に短いし、結局は聴き手の熟練度次第に思われる。

超短時間の割にはがっつり楽しめる作品である。
古典催眠で20分だったら催眠状態にもっていくくらいなのが
この作品は現代催眠のおかげで比較的短時間の催眠誘導に成功している。

エロは寸止めなのがわかっていたしまあこんなところだろう。
途中でいきなり「私の声は気持ちいい」など催眠に入っていればわかりきっていることを
改めて暗示として入れている点だけは気になったが
催眠状態を崩すほどクリティカルなものとも思えない。
いつもより少しは爆発感のある射精が味わえるだろう。

現代催眠好きなら聞いて損はない作品に違いない。

出演:紗藤ましろ
時間:20分
属性:ノーマル~ややM

催眠:★★★★★
エロ:★★☆☆☆
コスパ:★★☆☆☆

総合:★★★☆☆


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2014年04月14日

美少女洗脳音声-マゾ化計画vol.1-注:決して何度も聞かないでください…

美少女洗脳音声-マゾ化計画vol.1-注:決して何度も聞かないでください…

2006年5月に発売された、サークルキャットハウスの作品。

今から8年も前に発売された催眠音声黎明期の作品だ。
そもそもこいつを催眠音声と呼んではいけないのかもしれない。
ラポールの形成や催眠の導入・深化といった
こちらの被暗示性を高めていく部分を完全に端折っているからだ。
タイトルの通り聴き手を洗脳してマゾ化することを目的としている。

最初は頭の中に現在好きな人など理想の女性を思い浮かべ
その人の言うことには従ってしまう暗示を入れられる。
これだけ聞くと催眠初期に行う催眠者への興味を引く行動にもとられそうだが
暗示の内容は本当に一方的に価値を押し付けるような感じで
序盤から洗脳の匂いがぷんぷんとしている。

そして鏡をイメージし、そこに映っている理想の女性と感覚を共有する。
彼女はド淫乱だそうでエッチが大好きだ。
だから一緒にエッチな気分になって幸せになりましょう、と。
そのイメージを強化するために軽く胸を揉んだり股間を弄らせている。
この作品でのエッチシーンは基本ここだけだ。
股間を「あそこ」とわざとぼかしているのは
あまりエロに意識を向けたくなかったからなのかもしれない。

後半はメインとなるマゾ化を行う。
「マゾ」という単語を何度も言って興味を引くのと同時に
良いイメージを付随させることでマゾは良いものだと言い聞かせている。
同じような内容を色々手を変え品を変え言い続けるスタイルには
すくりぷの作品あたりに近いものを感じた。
暗示の常套手段としてマゾよりも「気持ちいい」とか「幸せ」を強調して言っている。

最後は「マゾになりたいなぁ」とこちらの口から言わせた後に
箱をイメージしてマゾにとって必要のないもの、迷いや疑いをそこに入れていく。
そして空いた分のスペースにさらにマゾへの欲求を詰め込むのだ。
お姉さんがご主人様として軽く命令をして強化するおかげで
自分がマゾとしての素養を積んだことを自覚することになるだろう。

厳密に言えば催眠音声ではないのだが、催眠っぽい感覚も味わえる作品である。
特に被暗示性が高かったり催眠音声の経験が豊富な方だと
ある程度自分で催眠状態に入ることができるだけに
彼女の暗示をダイレクトに受け入れて不思議な気分になるだろう。
マゾ化だからある程度のM適性を持っているのが望ましい。

これだけで一気にマゾになるほどの力はさすがにないが
若干の属性移動を引き起こすくらいの力は十分に持っている作品である。

出演:確認できず
時間:36分
属性:ややS~ややM

催眠:★★★☆☆
エロ:☆☆☆☆☆
コスパ:★★☆☆☆

総合:★★☆☆☆


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2014年04月11日

海の楽園~ラミアちゃんといっしょ~

海の楽園~ラミアちゃんといっしょ~

2012年8月に発売された、サークル誰得催眠製作所の作品。

この作品はラミアと海の底に入っていちゃいちゃする。
ラミアは水の中に住むモンスターではなかったような気もするのだが
まあそういう無粋な突っ込みはやめておくとしよう。
今回は環境音を登場させているおかげで癒しの要素を強く感じる。

催眠は軽く伸びをしてから深呼吸を4回行いお話の舞台となる海をイメージする。
そのシーンになると波の打ち寄せる音が聞こえてきて実に心地よい。
少し雰囲気を楽しんだ後2人一緒に入水。
水に体を預けながら右腕→左腕→背中→腰→右脚→左脚の順に脱力する。

海に入った後はそれらしさを感じられるように効果音がごぼごぼっとしたものに変わり
ゆっくりと意識を沈めながらラミアの巣へと向かう。
最後に巣が放つピンク色の光で軽く感度を上げて終了だ。
海に入って潜る至ってシンプルなイメージに催眠を違和感なく絡めている。
ラミアの声がとても穏やかだし環境音もあるからかなりリラックスできるだろう。

エッチはラミアらしく軽く尻尾で巻き付いたり乳首を舐めながら
ゆっくりとエッチな気分で心と体を満たしていく。
こっちは一切効果音がないから完全にイメージ頼みになるな。
尻尾で巻き付かれて締められると気持ちいいって暗示にはやや強引さを感じた。

その後はマンコではなく手で絶頂へと導かれる。
こちらも感覚支配の暗示を小まめに入れてくる催眠を重視したプレイだ。
同時にキスをしてきてエッチな気分を煽ってはくるが
ちゅぱ音もかなりソフトな部類でこちらにも癒しを感じる。
最後は10カウントに合わせてドライ絶頂を迎える。

海をテーマにしたストーリー自体は問題ないのだが
ラミアっぽい部分がほとんどなくあまり個性を感じない作品である。
催眠音声としては暗示をかなり重視していてそつがない。
普通のお姉さんが相手をする癒し系作品にしたほうが良かったと思う。

エッチはこれだとさすがにソフトすぎるだろう。
手コキは効果音が無いからどんな風にしごいてるかわからないし
乳首舐めやキスのちゅぱ音もわざと大人しい系統のものにしてある。
「エッチな気分が高まっていく」と暗示を入れながらこれはいただけない。
暗示以外の雰囲気にエロさが欠けているのが不満だった。

値段が安いからその分はまず楽しめるだろう。
それ以上でも以下でもない至って普通な作品である。

出演:あ、きのこ
時間:50分
属性:ノーマル

催眠:★★★☆☆
エロ:☆☆☆☆☆
コスパ:★★★★☆

総合:★★☆☆☆


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2014年04月08日

催の森

催の森

2011年5月に発売された、サークルエロトランスの作品。

いつも冒険をしているエロトランスにしては珍しく正統派な作品だ。
付属のテキストを読んでみたら「催眠音声とは何か?」を考えて作ったらしい。
同時に昨今の催眠音声に対してクオリティの低さを嘆いておられた。
これについては機会があればコラムにでもしてみようと思っている。

この作品はミーという名のサキュバスに精液を根こそぎ奪われる。
普段人外をやらないサークルだからどう表現するかは気になっていた。
プレイの方は割とソフトにおさえて雰囲気づくりの方で頑張っている印象を受ける。
最終的にこちらが死ぬような描写は無い。
そんな様子をことね様が誘導役として語ってくれる。

催眠は深呼吸をしてから催の森のイメージを頭に思い描いていく。
森だから木が多いのは当たり前として
冷えているだとか月が出ているとかかび臭いといった
耳以外の感覚を動員させる表現を用いているところがなかなかに細かい。
どうも聴き手はここに興味本位でやってきたらしい。

そしてミーに会って食いものにされるわけだが
眼光で動きを止めたり針で手足の自由を奪ったりする表現が
催眠初期における弛緩法とほぼ一緒になっている。
話を聞いているうちに脱力して催眠にかかっていくわけだ。
もう逃げられないと観念した聴き手は思考停止して頭が真っ白。
そこへ麻痺効果を持つ唾液を垂らしてじんじん痺れる感覚をイメージさせている。
運動支配が完了して今度は感覚支配へと移っているのがよくわかる。

催眠をよく知らない方のために補足しておくと
催眠は運動支配→感覚支配→記憶支配の順に難度が高いとされている。
運動はいいとして、感覚は水を飲むとオレンジジュースの味がするとか
記憶は自分の名前を忘れるとかそんなやつだ。

エッチはミーにフェラで2回射精させられる。
催眠部分とほぼ同じ流れで痺れる感覚が全身を駆け巡ったり
頭がぼーっとする感覚をイメージさせながらドライオーガズムを目指すのだ。
ぶっちゃけ催眠状態でも性的快感を高めるのが難しいくらいに淡白な描写で
私は残念ながらドライ絶頂ができなかった。
絶頂回数を1回に絞ってもっと感度強化を丁寧に進めたほうがいいように思える。

催眠状態を満喫しやすい反面ドライの難度が高い作品だ。
今回は作りがおとなしいおかげで催眠にはかなり入りやすいと言える。
が、エロモンスターの象徴たるサキュバスを使いこなせていないように感じた。
サイミー氏もどちらかといえば催眠状態を楽しんでほしいと考えていたのかもしれない。

ミーを美女と描きながらもどのあたりがそうなのかをぼかしていたのも気になる。
顔が綺麗だとか、おっぱいがでかいとか、スタイルが素晴らしいとか
そういう特徴が掴み切れないから、ミーに犯されていてもいまいち実感が湧かない。
体に起こる感覚そのものは鮮明でもシーンを視覚的にイメージしにくい。
私はそのへんがエッチで乗り切れなかった原因だと考えている。

何にせよ、催眠を味わうのなら申し分ない作品だろう。

出演:紅月ことね
時間:62分
属性:ノーマル~ややM

催眠:★★★★☆
エロ:★☆☆☆☆
コスパ:★★★☆☆

総合:★★★☆☆


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2014年04月05日

奴隷属~どれいぞく~

奴隷属~どれいぞく~

2012年8月に発売された、サークルすくりぷてっどこねくしょんの作品。

すくりぷの中では世間的にあまり評価の良くない作品である。
私も発売当初に聞いて首をひねったのを覚えている。
当時の感覚が正しかったかどうかを確かめる意味も含めて再度聞いてみた。

この作品はお姉さんに奴隷として飼われ調教される。
別に調教自体はテーマとしてそこまで珍しくもないのだが
アプローチ方法が最初からこちらに隷属化を誓わせてきたりと
催眠音声にしてはえらく高圧的である。

催眠を始める前に簡単なやり取りを行う。
主人公はお姉さんの支配する世界に迷い込んだので彼女に従わなければならない。
だから彼女は初っ端から自分の命令には逆らえないと言ってくる。
でも嫌なことなら別に拒否してもいいとも言ってくる。
言ってる意味がよくわからない。
まあこれから色々命令するから覚悟しておいてねってことだろうか。

催眠は分割弛緩と共に入れられる暗示に耳を傾ける。
腕→指→肩→胸→お腹→背中→右足→左足と細かく分けて脱力するのと同時に
体が痺れて気持ちのいい感覚を満たしていく。
体が終わったら次は頭の中の脱力だ。
すくりぷらしく暗示の入れ方がどれも上手で聞いていて実に心地よい。

お次は彼女への隷属をより確かなものにするための誓約をする。
こちらに復唱させるのだろうと思いきや「はい 覚えました」と勝手に決めつけられる。
そして奴隷の証として両手に腕輪をはめて完了だ。
本物が無ければ輪ゴムで代用して雰囲気を出せばいい。

エッチは奴隷らしくお姉さんへご奉仕するところから始まる。
自分の指を彼女のものに見立てて愛おしく舐めまわしたり
舌を突き出して動かすことでマンコを舐めているのをイメージする。
尻穴を舐めさせたりもしてくるし色々とアブノーマルであるな。
同時に隷属の暗示を入れて更に奴隷度を強化してくる。

今度は彼女から手渡されたオナホを使って自分をひたすら慰める。
必須とは言ってこないし別に手でやっても問題ないだろう。
彼女からしごく回数とペースを設定され「1、2」の声に合わせてオナニーする。
5回、10回、20回、100回、1000回と後になるほど回数が増えてペースも上がる。

射精のタイミングについては特に設定されないのでいつ出してもいいのだが
彼女が終了の合図を出すまでは手を休めることが許されない。
1000回とか擦ったらまず確実に途中で射精するだろうし
その後苦痛を味わいながらも続けるスタイルは奴隷らしくハードであるな。

新しいことに挑戦して形になりきらずに空中分解したような作品である。
まずいきなり「命令に従え」と言ってくるのがよくない。
素の状態で見知らぬ女性にそんなことを言われても普通は抵抗するだろう。
そのへんを暗示でうまく騙しながら進めていくのが催眠なのに
最初から結果を求めようとして失敗して躓いている。

催眠はいつものすくりぷらしく見事な暗示なのだが
最初にそんなことを言われたおかげで彼女にすんなり従いにくくなっている。
順序が逆になってるのだから無理もない。
「従え」と言われた後に「従いたくなる」と言われても普通は受け入れられない。

エッチは前半はテーマに即した屈辱的で面白いプレイと言える。
尻穴まで舐めさせるってのが奴隷らしくて良い。
しかし後半は単にオナホを擦るだけで催眠音声らしさがかけらもない。
合間に暗示を入れてくるのかと思いきやほとんど「1、2」だけだった。
間断なく言い続けることで反抗できなくしたかったのかもしれないが
エロボイスならともかく催眠音声としてこの作りはどうかと思う。

そんなわけですくりぷの作品にしてはかなり辛口の評価をしておいた。
相当なMでもない限りついていくのは難しいだろう。

出演:紅月ことね
時間:60分
属性:ドM

催眠:★★☆☆☆
エロ:★★☆☆☆
コスパ:★★★☆☆

総合:★★☆☆☆


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2014年04月02日

淫魔メアリーのヒプノタイズ~貴方の精力、いただきます!~

淫魔メアリーのヒプノタイズ~貴方の精力、いただきます!~

2014年1月に発売された、サークルもふもふまっしろうさぎの作品。

2014年に入っても催眠の新規参入は留まるところを知らない。
催眠に魅力を感じているのか、それとも金儲けのためなのか。
おそらくほとんどが後者だろう。
傍から見れば催眠音声は金のなる木に思えるらしい。
それが並々ならぬ努力の成果であることに気づいてないのだから無理もない。

脱線してしまった。

この作品は淫魔のメアリーときゃっきゃうふふする。
サキュバスではなく淫魔なのは夢を食べる設定があるからだろうか。
エッチな夢を見ている男の中に入り込んで精気を奪い取る。
誰得氏の睡魔に似たようなキャラである。

催眠は1分ほど深呼吸をしてから3カウントごとに言われるメアリーの言葉を復唱する。
パート中に2回そのようなシーンがあって
前半はリラックス、後半は彼女の意思への服従と感度の上昇で内容が異なる。
なぜわざわざカウントを一緒に刻むのかが理解できないが
復唱させること自体にはそこそこの効果が見込めるから悪くない。

しかし言い回しが1回目は聴き手視点なのに
2回目はメアリー視点なのはいただけない。
「あなたは私の意志に抗えない」を「私はメアリー様の意志に抗えない」
とするべきであった。
こまけーことはとか言われそうだがこれは催眠で結構大事なことなのだ。

催眠パートの手順を改めて整理すると
深呼吸→1回目の復唱→彼女の声に夢中にさせるための暗示→2回目の復唱
となる。
途中の暗示は可もなく不可もなくといったところだった。
つっても総時間が10分も無いし催眠にまともにかかるのは難しいだろう。

エッチは更に感度を上げるために手コキしながら同時に玉を揉んだり
耳を舐めたり亀頭を責めたりしてくる。
メアリーが冒頭に言うのだが彼女に中出しフィニッシュすることは決まっていて
上の諸々のプレイはそのための準備になる。
寸止めではなく優しく責めて少しずつ興奮を高めていく感じだ。

セックスでも挿入をややもったいぶったり適度に射精禁止の指示を出してくる。
催眠音声にしてはえらく喘いでくるから若干辛く感じるかもしれない。
12分くらいそんな状況が続いて最後に中出しでおしまいだ。
軽く暗示を入れるシーンがあるものの作りはほぼエロボイスと変わらない。

ちょっとした催眠効果つきエロボイスである。
催眠状態になることを楽しみにして聞くときっとがっかりするだろう。
エッチシーンで多めに喘いでくれるから抜きに使うのはいいかもしれない。

エッチでのメアリーのセリフは彼女の立場で言うのではなく
聴き手目線で言わないと催眠音声として色々と難がある。
聴き手を置いてけぼりにしないのも催眠音声においては大事なことなのだ。
このあたりは次回以降の作品に期待したい。

ふぁん氏の熱烈なファンでもなければスルーするのが賢明だろう。

出演:誠樹ふぁん
時間:75分
属性:ややM

催眠:★☆☆☆☆
エロ:★★★☆☆
コスパ:★★★★☆

総合:★★☆☆☆


体験版はこちらから



saiminsusume at 20:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)~★2..